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決算整理_売上原価の算定

ここでは、3分法の決算整理について、B/S・P/L・S/Sの動きを確認しながら、みていきましょう。 参考に、売上原価対立法と比較していきます。

なぜ3分法では、決算整理が必要になるのかが納得できるまで、数字の変化の違いを観察しましょう。

3分法_期首残高なし

3分法では、商品仕入時に、まだ売上げてもいないのに、「仕入(費用)」勘定に記録します(仕入勘定はP/Lの売上原価になります)
したがって、商品を売上げたときに、わざわざその商品の仕入単価を調べる必要がありません。記帳が楽です。
期末に棚卸をすることで期末に売れ残った商品数とその仕入単価から資産に振り替えるべき「商品」勘定の金額をきめ、 その結果、売上原価が決まります。
このように、3分法では、期中の損益計算書の売上総利益の数字に意味はなく、決算整理を経てようやく、売上原価が決まります。
20X2年3月30日 純資産 - 会社設立
会社設立にあたり、普通株式100株を1株当たり10で発行し、普通預金口座への全額の払いこみが完了し(全額を資本金とする)、現金700を引き出した
20X2年3月30日 商品の現金仕入_3分法
当社は仕入先から商品300(@100×3コ)を仕入れ、代金の全額を現金で支払った(3分法)
20X2年3月30日 商品の現金売上
得意先に商品(原価@100、2コ)を400で販売し、代金の全額を現金で受け取った(3分法)
20X2年3月31日 決算_売上原価の算定
決算において、期末商品の棚卸残高は100であった。
1 /4 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
2 /4 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
3 /4 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
4 /4 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
貸借対照表 (B/S)
金額 金額
現金 - - -
普通預金 - 流動負債 -
商品 - 固定負債合計 -
流動資産合計 - 負債合計 -
- - 資本金 -
- - 利益剰余金 -
- - 株主資本合計 -
固定資産合計 - 純資産合計 -
資産合計 - 負債・純資産合計 -
損益計算書 (P/L)
金額
売上高 -
売上原価 -
売上総利益 -
販売費及び一般管理費 -
営業利益 -
営業外収益 -
営業外費用 -
経常利益 -
特別利益 -
特別損失 -
税引前当期純利益 -
法人税等 -
当期純利益 -
株主資本等変動計算書 (S/S)
株主資本合計 純資産合計
資本金 利益剰余金 株主資本合計
当期首残高 - - - -
新株の発行 - - - -
当期純利益 - - - -
当期変動額合計 - - - -
当期期末残高 - - - -

3分法_期首残高あり

上の問題からの続きです。上の問題の期末残高がこの問題の開始残高(期首残高)になっていることを確認しましょう。

期首残高が問題に与えられた場合、「仕入(費用)」勘定に足し、「商品(資産)」勘定から除けばよいです。

※すこしくどい解説をします、読み飛ばしても大丈夫です。
例えば、学校で出される宿題を思い浮かべてみてください。 1年の初めの日に、学年をまたいで課題を持ちこしてしまったとします。 1年が終わって、その間に出された宿題は覚えていないと思いますが、1部まだ残って次の年次に持ち越すものがあるものの、それ以外はすべてやり切ったことだけは覚えています。 この場合、みなさん、当然、1年の初めの日に持ちこしてしまった課題もやったものと忘れずにカウントしますよね。
期首の残高も当然、期末に手元にあるものを除き、すべて売り切ったわけです。したがって、期首の残高を「仕入(費用)」勘定に加え忘れないようにしましょう。
20X2年4月1日 商品の現金仕入_3分法
当社は仕入先から商品300(@100×3コ)を仕入れ、代金の全額を現金で支払った(3分法)
20X2年4月1日 商品の現金売上
得意先に商品(原価@100、2コ)を400で販売し、代金の全額を現金で受け取った(3分法)
20X3年3月31日 決算_売上原価の算定
決算において売上原価の算定を行う。期首商品の棚卸残高は100(1コ)、期末商品の棚卸残高は200(2コ)であった。
1 /3 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
2 /3 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
3 /3 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
貸借対照表 (B/S)
金額 金額
現金 - - -
普通預金 - 流動負債 -
商品 - 固定負債合計 -
流動資産合計 - 負債合計 -
- - 資本金 -
- - 利益剰余金 -
- - 株主資本合計 -
固定資産合計 - 純資産合計 -
資産合計 - 負債・純資産合計 -
損益計算書 (P/L)
金額
売上高 -
売上原価 -
売上総利益 -
販売費及び一般管理費 -
営業利益 -
営業外収益 -
営業外費用 -
経常利益 -
特別利益 -
特別損失 -
税引前当期純利益 -
法人税等 -
当期純利益 -
株主資本等変動計算書 (S/S)
株主資本合計 純資産合計
資本金 利益剰余金 株主資本合計
当期首残高 1,000 200 1,200 1,200
新株の発行 - - - -
当期純利益 - - - -
当期変動額合計 - - - -
当期期末残高 - - - -

参考:売上原価対立法

売上原価対立法では、商品仕入の都度、「商品(資産)」に記録します。
したがって、商品売上時に、払い出した商品を資産のマイナスとして記録し、かつ、それと同額を「売上原価(費用)」と記録します。
取引の都度、「商品」勘定の残高が実在庫と同じになり(言い換えれば、期中の売上総利益も取引の実体を表します)、直感的ではないでしょうか。

これは大変手間です。
リンゴ1つだけ、かつ、単価が@100と決まっていても手間です。 主種雑多な商品で、かつ、単価もバラバラだと、もはや人の手には負えません。
20X2年4月1日 商品の現金仕入_3分法
当社は仕入先から商品300(@100×3コ)を仕入れ、代金の全額を現金で支払った(売上原価対立法)
20X2年4月1日 商品の現金売上
得意先に商品(原価@100、2コ)を400で販売し、代金の全額を現金で受け取った(売上原価対立法)
1 /2 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
2 /2 問目
解説へのリンク:
借方科目と金額
貸方科目と金額
貸借対照表 (B/S)
金額 金額
現金 - - -
普通預金 - 流動負債 -
商品 - 固定負債合計 -
流動資産合計 - 負債合計 -
- - 資本金 -
- - 利益剰余金 -
- - 株主資本合計 -
固定資産合計 - 純資産合計 -
資産合計 - 負債・純資産合計 -
損益計算書 (P/L)
金額
売上高 -
売上原価 -
売上総利益 -
販売費及び一般管理費 -
営業利益 -
営業外収益 -
営業外費用 -
経常利益 -
特別利益 -
特別損失 -
税引前当期純利益 -
法人税等 -
当期純利益 -
株主資本等変動計算書 (S/S)
株主資本合計 純資産合計
資本金 利益剰余金 株主資本合計
当期首残高 1,000 200 1,200 1,200
新株の発行 - - - -
当期純利益 - - - -
当期変動額合計 - - - -
当期期末残高 - - - -