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3.1. 費用の勘定科目

ここからは損益計算書の左側にある「費用」の勘定科目にどんなものがあるのか確認しましょう。

売上原価

商品を仕入れたとき、「仕入」勘定を用いて記録します。
損益計算書では最終的に、「売上原価」と組替られ表示されます。
「5.4.1. 仕入勘定」の仕訳」の章へ
「7.2.5. 売上原価の算定」の仕訳」の章へ

販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費には、商品を販売するためにかかった費用、販売員や経理の人件費など本業の営業活動にかかる費用を含めます。

なお、販売費及び一般管理費という名称は長いため、「販管費」や「販売管理費」と省略されて使われることが多いです。

勘定科目名称 概要
給与 従業員に給与が発生したとき、「給与」勘定を用いて記録します。
「5.4.2. 給与勘定」の仕訳」の章へ
通信費 電話代、郵便切手やはがき代、インターネットにかかる支払いなど、通信に関わる費用が発生したとき、「通信費」勘定を用いて記録します。
旅費交通費 出張経費や交通機関を利用に関わる費用が発生したとき、「旅費交通費」勘定を用いて記録します。
「5.4.3. 旅費交通費勘定」の仕訳」の章へ
水道光熱費 水道、電気、ガス料金などの利用に関わる費用が発生したとき、「水道光熱費」勘定を用いて記録します。
「5.4.4. 水道光熱費勘定」の仕訳」の章へ
広告宣伝費 雑誌や新聞への広告、ポスターやチラシなどの作成など、会社の宣伝に関わる費用が発生したとき、「広告宣伝費」勘定を用いて記録します。
「5.4.5. 広告宣伝費勘定」の仕訳」の章へ
支払保険料 家財保険など会社が契約する保険に関わる費用が発生したとき、「支払保険料」勘定を用いて記録します。
支払家賃 賃貸オフィスの賃料が発生したとき、「支払家賃」勘定を用いて記録します。
減価償却費 建物や備品、車両運搬具などは使用によって価値が減っていきます。資産の使用期間にわたり、この価値の減った分を費用に徐々に振り替えることを「減価償却」といいます。減価償却によって発生した費用は「減価償却費」勘定を用いて記録します。
「7.2.1. 減価償却の計算 - 決算整理」の仕訳」の章へ
接待交際費 取引先への接待によって発生したとき、「接待交際費」勘定を用いて記録します。

営業外費用

本業の営業活動以外によって発生した費用は営業外費用に含めます。

勘定科目名称 概要
支払利息 借入金の利息費用のうち、当期に発生した費用は「支払利息」勘定を用いて記録します。
雑損失 わざわざ勘定科目を設定しないような金額が小さい費用などをここに雑多な費用として集めます。
たとえば、現金の手元残高に不足が生じ、その原因が期末まで判明しなかった場合、その不足額は「雑損失」に振り替えます。

特別損失

臨時・偶発的な損失を「特別損失」といいます。
例えば、事業に使用することを目的に取得した土地などの固定資産は日常的に売却するものではないため、これらを売却したときに発生した損失は、特別損失に分類されます。

勘定科目名称 概要
有価証券
売却損
買ってきた有価証券を買った金額より安く売却すれば、損失が発生します。 この損失が発生したとき、「有価証券売却損」勘定を用いて記録します。 (なお、詳細は省略しますが、トレーディング(余剰資金の運用)目的で保有する有価証券に関わる売却損は営業外費用であり、 子会社株式及び関連会社株式や業務上の関係を有する株式の売却損は特別損失です)
固定資産
売却損
固定資産を売却したとき、売却時点の帳簿価額よりも低く売却すれば、損失が発生します。
この損失が発生したとき、「固定資産売却損」勘定を用いて記録します。

法人税等

勘定科目名称 概要
法人税等 法人税等の等には、法人税のほかに法人住民税や法人事業税など含まれます。
期末において、会計期間の利益を確定させた後に、最後に納めるべき税金の額を算定します。
今期に発生した法人税等は、この「法人税等」勘定を用いて記録します。