Eurekapu.com

1.3 関数の活用_習うより慣れよ

エクセルの関数は、「習うより慣れよ」です。
ドリル形式で実践を重ねることで、関数の使い方をマスターしましょう。
以下の順序で関数を紹介し、実践的なスキルを身につけていきます。

  1. 絶対参照と相対参照★★★: 関数を使う上での基礎となる概念を学びます。極めて重要です。
  2. VLOOKUP関数: データ検索の基本となる関数です。後ほど、INDEX関数とMATCH関数に置き換えて使うのですが、導入としてVLOOKUP関数を学びます。
  3. IF関数: 条件分岐に使います。
  4. IFERROR関数: エラー処理の方法を学びます。
  5. INDEX関数とMATCH関数★★★: より高度なデータ検索方法を学びます。極めて重要です。
  6. SUMIFS関数★★★: 条件付き集計の方法を学びます。極めて重要です。
  7. TEXT関数: データ形式の変換方法を学びます。
  8. ROUND関数: 数値の丸め方を制御する方法を学びます。
  9. INDIRECT関数: 動的なセル参照の方法を学びます。シートが100枚あって、エクセルだけで(VBAも使わないで)1時間以内で集計しないといけないなど特殊な環境下で使うことがあります。

これらの関数を順に学ぶことで、基本から応用まで段階的にスキルアップしていきます。実践を通じて各関数の使い方に慣れることが、エクセルマスターへの近道です。

絶対参照と相対参照

エクセルでは「相対参照」と「絶対参照」の理解が必須です。

これらの参照方法は、数式の正確な挙動と効率的なデータ管理を保証します。

例えば、B2セルを絶対参照すると、どのセルにコピーしても常にB2セルを参照します。
一方、相対参照を使用した場合、コピー先の位置に応じて参照先も変わります。
この違いは、販売数量と販売単価を乗算して売上高を計算する場合に特に重要です。
消費税を加算する際には、税率を絶対参照することで、どのセルに数式をコピーしても正確に計算が行われます。

したがって、エクセルで効率的かつ正確に作業を行うためには、相対参照と絶対参照の違いを正しく理解し、適切に使用することが極めて重要です。

→ 詳細は 「絶対参照と相対参照」に進む

VLOOKUP関数

VLOOKUP関数の使い方と活用方法を解説します。

VLOOKUP 関数の構文
=VLOOKUP( 検索する値, 検索範囲, 列番号, 検索の型 )
検索する値
検索したい「値」を指定します。
検索範囲
検索する値が含まれる「セル範囲」を指定します。
列番号
結果として返す値がある列の番号です。範囲の最初の列は1として数えます。
検索の型
近似値検索を行う場合はTRUEまたは省略、完全一致検索の場合はFALSEを指定します。
→ 詳細は 「VLOOKUP関数」に進む

IF関数

条件付き計算に欠かせないIF関数の使い方を詳しく解説します。

IF 関数の構文
=IF( 条件式, 真の場合, 偽の場合 )
条件式
評価する論理式または条件です。この式が真(TRUE)を返せば、関数は第二引数の値を返します。偽(FALSE)を返せば、第三引数の値を返します。
真の場合
条件式が真のときに関数が返す値・内容を指定します。
偽の場合
条件式が偽のときに関数が返す値・内容を指定します。
→ 詳細は 「IF関数」に進む

IFERROR関数

エラー値を適切に処理するIFERROR関数の使い方を学びます。

IFERROR 関数の構文
=IFERROR( 計算式, エラー時に返す値 )
計算式
エラーが発生する可能性のある計算式を指定します。
エラー時に返す値
計算式がエラーのときに関数が返す値・内容を指定します。
→ 詳細は 「IFERROR関数」に進む

INDEX関数とMATCH関数

INDEX関数とMATCH関数の組み合わせによる高度な検索方法を解説します。

実際には以下のように使うことが多いです。MATCH関数を使ってセルの番号(位置)を返して使います。

INDEX 関数の構文
=INDEX( 配列, MATCH関数(行番号), MATCH関数(列番号) )
配列
値を取得したいセル範囲
MATCH関数(行番号)
返したい値の行番号を返すMATCH関数を使う
MATCH関数(列番号)
返したい値の列番号(省略可能。1列の配列の場合は不要)を返すMATCH関数を使う
MATCH 関数の構文
=MATCH( 検索値, 範囲, 検索タイプ )
検索値
探したい値を指定します。
範囲
検索を行う範囲(1行または1列)を指定します。
検索タイプ
主に完全一致タイプを使いますので、`0`と指定します。 1または省略:昇順で検索(既定値)。0:完全一致。-1:降順で検索。
→ 詳細は 「INDEX関数とMATCH関数」に進む

SUM・SUMIF・SUMIFS関数

特に、SUMIFS関数が重要です。 ある条件を満たすセルの合計を求めるときに使います。

SUM 関数の構文
=SUM( 数値1, [数値2], ... )
数値1
合計したい数値や数値が入力されたセル参照を指定します。
[数値2]
数値だけでなく、数式や他の関数の結果も指定できます。
...
引数は1つ以上指定する必要があり、最大255個まで指定できます。
SUMIF 関数の構文
=SUMIF( 範囲, 検索条件, [合計範囲] )
範囲
検索条件の対象となるセルの範囲を指定します。
検索条件
合計する条件を指定します。文字列の場合は””で囲みます。
[合計範囲]
合計する数値の範囲を指定します。省略した場合は「範囲」が合計範囲となります。
SUMIFS 関数の構文
=SUMIFS( 合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2], [条件2] )
合計範囲
合計する数値の範囲を指定します。
条件範囲1
条件1に対する範囲を指定します。
条件1
条件1を指定します。
[条件範囲2]
任意です。条件2に対する範囲を指定します。
[条件2]
任意です。条件2を指定します。
→ 詳細は 「SUMIFS関数」に進む

TEXT関数

数値データを文字列に変換するTEXT関数の使い方を解説します。

TEXT 関数の構文
=TEXT( 値, 書式 )
書式を適用したい数値、日付、時刻などの値。セル参照や数式、定数を指定できます。
書式
結果として得たい表示形式を指定する文字列。ダブルクォーテーション(” ”)で囲む必要があります。
→ 詳細は 「TEXT関数」に進む

ROUND関数

数値の丸め方を制御するROUND関数の活用法を学びます。

ROUND 関数の構文
=ROUND( 数値, 桁数 )
数値
四捨五入する数値またはセル参照
桁数
四捨五入する桁数。正の値は小数点以下の桁数、負の値は整数部の桁数を表す。0の場合は整数に丸める。
ROUNDUP 関数の構文
=ROUNDUP( 数値, 桁数 )
数値
切り上げる数値またはセル参照
桁数
切り上げる桁数。正の値は小数点以下の桁数、負の値は整数部の桁数を表す。0の場合は整数に丸める。
ROUNDDOWN 関数の構文
=ROUNDDOWN( 数値, 桁数 )
数値
切り捨てる数値またはセル参照
桁数
切り捨てる桁数。正の値は小数点以下の桁数、負の値は整数部の桁数を表す。0の場合は整数に丸める。
→ 詳細は 「ROUND関数」に進む

INDIRECT関数

INDIRECT関数を使ってセル参照を動的に行う方法を学びます。

IINDIRECT 関数の構文
=IINDIRECT( 参照文字列, [参照形式] )
参照文字列
参照したいセルのアドレスを文字列で指定します。A1形式、R1C1形式、または名前を指定できます。
[参照形式]
省略可能です。「TRUE」を指定すると、参照形式がA1形式になり、「FALSE」と指定する場合は参照形式がR1C1形式になります。
→ 詳細は 「INDIRECT関数」に進む