クレジット売掛金
取引概要
商品を売り上げ、その代金決済がクレジットカードで行われた場合、信販会社に対して、「売掛債権」が発生します。
言い換えれば、カードを使った得意先は信販会社に対して債務を負います。
この売掛債権は、当社の顧客に対しての直接的な売掛債権ではなく、信販会社に対しての債権なので、一般営業債権である売掛債権と区別するために、「クレジット売掛金」勘定を使って記録します。
なお、決済手数料を記録するタイミングは、2パターンあります。
1つ目は、商品売上時です。
2つ目は、売掛債権の回収時です。
手数料をいつのタイミングで認識するかで会計処理が変わることを確認しました。
クレジット売掛金_売上時に支払手数料計上
ハートさんがプライベートで店舗にきて、クレジットカード払いでリンゴを購入していきました。
Q-023_商品売上 - クレジット売掛金
まず、仕訳の右側に「売上(収益の+)」と記録します。 次に、クレジット会社に支払う手数料18(600×3%)を仕訳の左側に「費用の+」として、「支払手数料」勘定を使って記録し、支払手数料を差し引いた残額582を仕訳の左側に「資産の+」として、「クレジット売掛金」を使って記録します。
日付 | 左側 | 右側 | ||
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勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 | |
20x1年6月10日 | クレジット売掛金 支払手数料 | 582 18 | 売上 | 600 |
Q-024_クレジット売掛金の回収
あまり現金でやりとりすることはないと思いますが、わかりやすくするために預金を使わずに現金を使いました。
現金及び預金の動きに注目しましょう。この取引では現金が増えます。 仕訳の左側に「資産の+」として、「現金」と記録します。
債権は精算されるので、仕訳の右側に「資産のー」として「クレジット売掛金」と記録します。
日付 | 左側 | 右側 | ||
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勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 | |
20x1年7月30日 | 現金 | 582 | クレジット売掛金 | 582 |
クレジット売掛金_債権回収時に支払手数料計上
次は、債権回収時に支払手数料を計上する方を確認します。
Q-027_商品売上 - クレジット売掛金
通常の掛け売上と同じように処理し、クレジット売掛金は手数料を差し引く前の金額であることに注目してください。
日付 | 左側 | 右側 | ||
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勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 | |
20x1年6月10日 | クレジット売掛金 | 600 | 売上 | 600 |
Q-028_クレジット売掛金の回収
入金額と債権額との差額を「支払手数料」を使って記録します。
日付 | 左側 | 右側 | ||
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勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 | |
20x1年7月30日 | 現金 支払手数料 | 582 18 | クレジット売掛金 | 600 |