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その他の債権・債務

ここでは、章立てするには小さい個別の勘定や、 他でも扱ってきた勘定ですが比較して覚えた方がよい勘定を再度、丁寧に取り扱います。

※「 「売掛金」と「未収入金」と「未収収益」の違い 」、「 買掛金と未払金と未払費用の違い 」については、それぞれ後述しますが、続けて確認される方は、リンクから参照ください。

「貯蔵品」勘定

貯蔵品については「13. 税金_消費税と法人税等、その他の税金 」でも確認しましたが、もう一度みていきましょう。

郵便切手や収入印紙は、支出時に費用処理します。

郵便切手は費用の「通信費」勘定です。
収入印紙は費用の「租税公課」勘定です。

支出時に費用処理した郵便切手や収入印紙が、 期末日において未使用だった場合、その手元にある郵便切手や収入印紙の金額を資産(「貯蔵品」勘定)に振り替えます

支出時に資産としてしまうと、使うたびに費用処理するのは大変手間です。 したがって、期中に使用することを前提に、支出時にはその全額を費用処理し、期末日に手元に残ったものだけを数えて、資産に振り替えます。 この方が、帳簿管理が楽です。これは商品売買の3分法の記録方法と同じです。 ※購入時に資産計上すると、どれくらい手間かというと、年間の営業日が250日だとして、毎日切手や収入印紙を使用するとすれば、決算日は1日しかないため単純に250倍手間です。

「仮払金」勘定

仮払い
従業員の出張する前に、会社が従業員に対し、会社のお金を概算払いすることがあります。 まだ支出した内容が確定していないため、いったん「仮払金」勘定で記録しておきます。
仮払金の精算
支出の内容が確定したら、「仮払金」勘定を該当の勘定に振り替えます。 図の例では、仮払いした300のうち、100は未使用だったので、会社に返還されました。

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仮払い
従業員の出張する前に、会社が従業員に対し、会社のお金を概算払いすることがあります。 まだ支出した内容が確定していないため、いったん「仮払金」勘定で記録しておきます。

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仮払金の精算
支出の内容が確定したら、「仮払金」勘定を該当の勘定に振り替えます。 図の例では、仮払いした300のうち、100は未使用だったので、会社に返還されました。

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※「仮払金」勘定の残高は、期末において内容を精査し、いずれかの勘定科目に振り替えることになる性質のものです。

「仮受金」勘定

仮受け
受け取った現金・預金のうち、何に対する対価なのか不明である場合などは、いったん「仮受金」勘定で記録しておきます。 「仮払金」の逆です。 この例では、得意先から900の入金がありましたが、600は売掛金の代金だったことがわかったのですが、残りの300については不明だったので、いったん「仮受金」勘定で処理しています。
仮受金の精算
収入の内容が判明したら、「仮受金」勘定を該当の勘定に振り替えます。 今回の例では、当社での売上の計上漏れだったようです。

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仮受け
受け取った現金・預金のうち、何に対する対価なのか不明である場合などは、いったん「仮受金」勘定で記録しておきます。 「仮払金」の逆です。 この例では、得意先から900の入金がありましたが、600は売掛金の代金だったことがわかったのですが、残りの300については不明だったので、いったん「仮受金」勘定で処理しています。

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仮受金の精算
収入の内容が判明したら、「仮受金」勘定を該当の勘定に振り替えます。 今回の例では、当社での売上の計上漏れだったようです。

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「立替金」勘定

今回は、従業員の個人負担の支払いを会社が立て替えて支払った例を確認します。
仕入先が負担すべき諸掛り(発送費)を当社が代わりに立て替えてあげた処理については、 商品売買の諸掛り で扱いました。

仮払いとよく似ています。 仮払いは、もともと会社が負担すべき支出であるが、まだその該当の支出項目(勘定科目)が不明な支出でした。 立て替え払いは、もともとこれは会社が負担すべきものではなく、 従業員や仕入先など他者の代わりに支払ってあげた、というところが異なります。

なお、「預り金」については人件費で確認したので、忘れてしまった方はそちらを参照しましょう。

立替払い
誰かの代わりに代金を立て替えて支払ってあげれば、あとでその代金は支払ってもらえます。 したがって、「立替債権」がその誰かに対して発生します。
立替金の精算
今回の例では、従業員の給与の支払い時に、給与と相殺して処理をしています。 給与支払い時の処理については、人件費を参照ください。

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立替払い
誰かの代わりに代金を立て替えて支払ってあげれば、あとでその代金は支払ってもらえます。 したがって、「立替債権」がその誰かに対して発生します。

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立替金の精算
今回の例では、従業員の給与の支払い時に、給与と相殺して処理をしています。 給与支払い時の処理については、人件費を参照ください。

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「未収入金」と「未払金」勘定

未収入金と未払金については、有形固定資産 でも確認しましたが、改めて確認します。

未払金

有形固定資産を取得し、後日購入代金を支払うことにすれば「未払債務」を負い これを「未払金」勘定を使って記録します。
営業活動である商品の後払い債務は「買掛債務」とよび、「買掛金」勘定で記録しました。
有形固定資産を取得し、後日購入代金を支払うことにすれば「未払債務」を負い これを「未払金」勘定を使って記録します。
営業活動である商品の後払い債務は「買掛債務」とよび、「買掛金」勘定で記録しました。

営業取引(商品仕入)で発生する債務(買掛債務 = 「買掛金」)なのか、投資取引(固定資産の購入)で発生する債務(未払債務 = 「未払金」)なのかを勘定科目で区別するのは、財務諸表利用者のためです。 そもそも、 簿記が会計のプロセスの中に内包されることからも当然、簿記は財務諸表利用者にとって有用でなければなりません※たとえば、企業価値評価や株式投資、融資の審査において、企業の運転資金がいくらかを計算するときに、買掛金と未払金が混在していると困ります。

したがって(めんどくさいですが)簿記では、きちんと区別する必要があります。

未収入金

固定資産を売却したことで発生する「未収債権」は「未収入金」勘定で記録します。

次は、具体的に設例を使って確認しましょう。