決算
ここまで仕訳をしつこいくらいに確認してきました。
5要素のうち、どれが変動するのか、そしてその5要素のどんな名称の勘定科目を使うかが思いつけば、簿記はもうほぼマスターしたも同然です。
「取引」を「仕訳」に変換した後は、仕訳をパズルのようにどんどん各勘定に集計し、転記、合計を算出し、転記という風に、数字を足し算と引き算を用いて組み上げていくだけです(ただし、決算整理仕訳を除いては...)。
とにかく、もう一息です!
ここでは、「決算手続き」を確認します。決算では試算表を作成し、決算整理仕訳を加え、最後に財務諸表を作成します。
簿記全体の流れの中でいえば、具体的に決算で行う作業は図のStep03から05まで3つあります。
期中
- 取引を仕訳に変換
- 仕訳を勘定に転記
決算の都度
- 勘定から試算表を作成
- 決算整理を実施
- 試算表から財務諸表を作成
特に、重要なところは決算整理仕訳を加えるところです。
決算作業は1年間の締めくくりです。終わりよければ、すべてよしです。
期中どんなに散らかっても、決算できれいにします。
決算とは何か
ある会計期間の取引を整理して、その会計期間の企業活動を適切に表す決算書を作るための一連の作業のこと、これを「決算」といいます。
上場会社であれば四半期に一度、財務報告することが義務付けられているため、決算の実施頻度は 四半期ごと(年4回) ですし、非上場企業であれば 年1回 です。
試算表レベルの数字だけをみるために、月次で簡易な決算を行っている中小企業もあります。
ざっくりといえば決算とは、期中仕訳だけでは足りない部分を決算整理仕訳で追加し、余分を決算整理仕訳で取り除き、整理整頓することです。
決算で整理する事項。
日商簿記3級では、次のような項目が出題範囲です。詳細は各章で確認します。
会計期間(再掲)
最初の方だったのですでに忘れているかもしれません。もう一度、会計期間についてざっと確認しておきましょう。
参照元:「 財務諸表とは 」より
財務諸表を作成し、報告する頻度は個人商店(個人事業主)であれば、年1回です。
この1年間のことを会計期間といいます。
会計期間の開始日を期首といい、終了日を期末日(決算日)、その間の期間のことを期中といいます。
会社の場合は会計期間を自由に決められます。
例えば、決算日を3月31日とした場合には、期首は4月1日、期末日は3月31日です。
また、現在の会計期間を当期、当期から一つ前の会計期間を前期、翌年の会計期間を次期(来期、翌期、翌会計期間など)と呼びます。
なお、上場会社は四半期に一度、財務諸表を作成し、利害関係者に対して報告する必要があります。
財務諸表を作成し、報告する頻度は個人商店(個人事業主)であれば、年1回です。
この1年間のことを会計期間といいます。
会計期間の開始日を期首といい、終了日を期末日(決算日)、その間の期間のことを期中といいます。
会社の場合は会計期間を自由に決められます。
例えば、決算日を3月31日とした場合には、期首は4月1日、期末日は3月31日です。
また、現在の会計期間を当期、当期から一つ前の会計期間を前期、翌年の会計期間を次期(来期、翌期、翌会計期間など)と呼びます。
なお、上場会社は四半期に一度、財務諸表を作成し、利害関係者に対して報告する必要があります。
簿記一巡の流れ(再掲)
簿記一巡の流れも、忘れがちです。全体のうちのいまはどこを確認していて、どの帳簿の話なのかを常に意識しておくと理解が進みます。
コンパクトにしたので、こちらもぜひ、ざっともう一度確認しておきましょう。
参照元:「 簿記とは 」
Step01_取引を仕訳に変換
期中において、「取引」が発生すれば、
仕訳に変換し、帳簿に記録します。 仕訳を記録する帳簿を「仕訳帳」といいます。
Step02_仕訳を勘定に転記
仕訳帳の内容を「
総勘定元帳」に書き写します。
Step03_勘定から試算表を作成
決算の都度、その勘定の残高から「残高試算表」を作成します。
Step04_決算整理を実施
期末日時点の手元の商品を数えたり(実地棚卸)、
期末における他の未処理の取引を「決算整理仕訳」として帳簿に記録します。
決算整理仕訳を仕訳帳に加えた後、それを各勘定に転記し、その勘定残高から試算表を作るのは、期中と同じです。
Step05_財務諸表の作成
すべての仕訳を記録し終えたら、すべての勘定を締め切り、財務諸表を作成します。
この一連の流れが簿記一巡でした。
Step01_取引を仕訳に変換
期中において、「取引」が発生すれば、
仕訳に変換し、帳簿に記録します。 仕訳を記録する帳簿を「仕訳帳」といいます。
Step02_仕訳を勘定に転記
仕訳帳の内容を「
総勘定元帳」に書き写します。
Step03_勘定から試算表を作成
決算の都度、その勘定の残高から「残高試算表」を作成します。
Step04_決算整理を実施
期末日時点の手元の商品を数えたり(実地棚卸)、
期末における他の未処理の取引を「決算整理仕訳」として帳簿に記録します。
決算整理仕訳を仕訳帳に加えた後、それを各勘定に転記し、その勘定残高から試算表を作るのは、期中と同じです。
Step05_財務諸表の作成
すべての仕訳を記録し終えたら、すべての勘定を締め切り、財務諸表を作成します。
この一連の流れが簿記一巡でした。
簿記の流れのまとめ図
図で縦にまとめると以下のようになりました。このStep3から5をここの決算で確認していきます。
次に「決算整理前残高試算表」を確認しましょう。