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約束手形 - 裏書譲渡

次に、手形の支払期日の前に別の人に譲り渡す「裏書譲渡」を確認します。
裏書譲渡では、受取った手形を支払期日前に、他者へ譲渡します。
結論からいえば、会計処理は手形債権を「受取手形」勘定、手形債務を「支払手形」勘定で記録するだけです。

裏書譲渡の流れをざっと確認

手形の振出(当社からみれば受取)
手形の裏書きでは、まず売上取引において、手形を顧客から当社が受け取り、 それを仕入先への支払いのために当社が裏書きするという前提で解説します。
商品を売上げ、対価として手形を受け取れば、手形の振出人には、手形債務が発生し、 手形の受取人には、手形債権が発生しました。
この時の手形のおもてには、振出人をHeart株式会社、受取人を当社として、このような記載がなされます。
手形の裏書きでは、まず売上取引において、手形を顧客から当社が受け取り、 それを仕入先への支払いのために当社が裏書きするという前提で解説します。
商品を売上げ、対価として手形を受け取れば、手形の振出人には、手形債務が発生し、 手形の受取人には、手形債権が発生しました。
この時の手形のおもてには、振出人をHeart株式会社、受取人を当社として、このような記載がなされます。
裏書譲渡 - 仕入取引
次は、仕入取引を確認します。
ここで、商品仕入代金として、先程受け取った手形を仕入先に「裏書譲渡」することにします。
手形を裏書きした人、この人を「裏書人」といいます。 商品と手形を交換すれば、裏書人の「手形債権」が受取人に移ります。
この時、手形の裏面には、以下のような記載がなされます。 手形の裏面に受取人を記載し譲り渡すことから、文字通り「手形の裏書」とよばれます。
手形の裏書譲渡によって、手形の裏書人の手形債権は裏書手形の受取人に移転しました。 この時、振出人は手形債務を手形債権者に対して、引き続き負っています。 ここはとっても大切なポイントです!
次は、仕入取引を確認します。
ここで、商品仕入代金として、先程受け取った手形を仕入先に「裏書譲渡」することにします。
手形を裏書きした人、この人を「裏書人」といいます。 商品と手形を交換すれば、裏書人の「手形債権」が受取人に移ります。
この時、手形の裏面には、以下のような記載がなされます。 手形の裏面に受取人を記載し譲り渡すことから、文字通り「手形の裏書」とよばれます。
手形の裏書譲渡によって、手形の裏書人の手形債権は裏書手形の受取人に移転しました。 この時、振出人は手形債務を手形債権者に対して、引き続き負っています。 ここはとっても大切なポイントです!
支払期日に決済
その後、受取人が銀行に手形を持参し、支払期日が来れば... 期日決済のパターンと同様に、手形の決済が行われ、債権・債務は精算されます。
ここでもし、振出人が手形の支払いができない場合、裏書手形を所持している人は、裏書した人に対し、支払を請求できます。 これを「遡求」といいます。
その後、受取人が銀行に手形を持参し、支払期日が来れば... 期日決済のパターンと同様に、手形の決済が行われ、債権・債務は精算されます。
ここでもし、振出人が手形の支払いができない場合、裏書手形を所持している人は、裏書した人に対し、支払を請求できます。 これを「遡求」といいます。

まとめ - 手形の裏書

スライドでざっともう一度、確認しましょう!
債権がどうからどこに移動し、債務はどういう場合に移動するのかに注目してください。

手形の裏書きでは、まず売上取引において、手形を顧客から当社が受け取り、 それを仕入先への支払いのために当社が裏書きするという前提で解説します。
商品を売上げ、対価として手形を受け取れば、手形の振出人には、手形債務が発生し、 手形の受取人には、手形債権が発生しました。
この時の手形のおもてには、振出人をHeart株式会社、受取人を当社として、このような記載がなされます。
次は、仕入取引を確認します。
ここで、商品仕入代金として、先程受け取った手形を仕入先に「裏書譲渡」することにします。
手形を裏書きした人、この人を「裏書人」といいます。 商品と手形を交換すれば、裏書人の「手形債権」が受取人に移ります。
この時、手形の裏面には、以下のような記載がなされます。 手形の裏面に受取人を記載し譲り渡すことから、文字通り「手形の裏書」とよばれます。
手形の裏書譲渡によって、手形の裏書人の手形債権は裏書手形の受取人に移転しました。 この時、振出人は手形債務を手形債権者に対して、引き続き負っています。 ここはとっても大切なポイントです!
その後、受取人が銀行に手形を持参し、支払期日が来れば... 期日決済のパターンと同様に、手形の決済が行われ、債権・債務は精算されます。
ここでもし、振出人が手形の支払いができない場合、裏書手形を所持している人は、裏書した人に対し、支払を請求できます。 これを「遡求」といいます。
手形の裏書きでは、まず売上取引において、手形を顧客から当社が受け取り、 それを仕入先への支払いのために当社が裏書きするという前提で解説します。
商品を売上げ、対価として手形を受け取れば、手形の振出人には、手形債務が発生し、 手形の受取人には、手形債権が発生しました。
この時の手形のおもてには、振出人をHeart株式会社、受取人を当社として、このような記載がなされます。
次は、仕入取引を確認します。
ここで、商品仕入代金として、先程受け取った手形を仕入先に「裏書譲渡」することにします。
手形を裏書きした人、この人を「裏書人」といいます。 商品と手形を交換すれば、裏書人の「手形債権」が受取人に移ります。
この時、手形の裏面には、以下のような記載がなされます。 手形の裏面に受取人を記載し譲り渡すことから、文字通り「手形の裏書」とよばれます。
手形の裏書譲渡によって、手形の裏書人の手形債権は裏書手形の受取人に移転しました。 この時、振出人は手形債務を手形債権者に対して、引き続き負っています。 ここはとっても大切なポイントです!
その後、受取人が銀行に手形を持参し、支払期日が来れば... 期日決済のパターンと同様に、手形の決済が行われ、債権・債務は精算されます。
ここでもし、振出人が手形の支払いができない場合、裏書手形を所持している人は、裏書した人に対し、支払を請求できます。 これを「遡求」といいます。

このように手形というのは、現実にも様々なドラマをもたすことになります。
2回目になりますが、このあたりは漫画「ナニワ金融道」が非常に参考になりますので、ぜひ一読をお勧めします。

ざっくりとでしたが、これが手形の裏書の流れです。

裏書譲渡の会計処理をざっと確認

次に、手形の裏書の会計処理を確認しましょう。
一見すると難しいかもしれませんが、結論からいえば、手形債権を「受取手形」勘定、手形債務を「支払手形」勘定で記録するだけです。

手形の受取時(振出時)
約束手形を受け取れば、手形債権が発生します。 これまで確認してきたように、これは「受取手形」勘定で記録します。
手形の裏書時
受け取った手形を第三者に裏書譲渡すれば、「手形債権」は第三者に移ります。 今回は仕入代金の支払いに受け取った約束手形を裏書し、アゴヒゲさんに渡しました。
裏書手形を受けったアゴヒゲさんからみれば、約束手形を受けったので、手形債権が発生しました。 これまで確認してきたように、これは「受取手形」勘定で記録します。 裏書手形であっても、手形債権は「受取手形」勘定で記録することがポイントです。
手形の決済時
クチヒゲさんはだれに対しても債権・債務を有していないので、当然仕訳はなしとなります。
ハートさんは振出人なので、ハートさんの当座預金口座から手形所持人であるアゴヒゲさんの預金口座へ振込がなされ、手形の債権・債務は無事に精算されるため、それぞれ受取手形勘定と支払手形勘定を減らします。
手形の受取時(振出時)
約束手形を受け取れば、手形債権が発生します。 これまで確認してきたように、これは「受取手形」勘定で記録します。
手形の裏書時
受け取った手形を第三者に裏書譲渡すれば、「手形債権」は第三者に移ります。 今回は仕入代金の支払いに受け取った約束手形を裏書し、アゴヒゲさんに渡しました。
裏書手形を受けったアゴヒゲさんからみれば、約束手形を受けったので、手形債権が発生しました。 これまで確認してきたように、これは「受取手形」勘定で記録します。 裏書手形であっても、手形債権は「受取手形」勘定で記録することがポイントです。
手形の決済時
クチヒゲさんはだれに対しても債権・債務を有していないので、当然仕訳はなしとなります。
ハートさんは振出人なので、ハートさんの当座預金口座から手形所持人であるアゴヒゲさんの預金口座へ振込がなされ、手形の債権・債務は無事に精算されるため、それぞれ受取手形勘定と支払手形勘定を減らします。

裏書譲渡の例題

次に、例題を使って確認しましょう!
簿記の試験は、日本語の試験といっても過言ではありません。しっかりと言葉使いに慣れていきましょう。

Q-048_約束手形 - 約束手形の受取

20x1年4月30日
当社は得意先に商品300を販売し、代金はハート社振り出し、当社宛ての約束手形を受け取った

日付 左側 右側
勘定科目 金額 勘定科目 金額
20x1年4月30日
受取手形
300
売上
300

Q-049_約束手形 - 手形の裏書譲渡(※3級範囲外)

20x1年6月30日
当社は仕入先から商品300を仕入れ、代金は以前受け取った他社振り出しの約束手形を裏書きして支払った

日付 左側 右側
勘定科目 金額 勘定科目 金額
20x1年6月30日
仕入
300
受取手形
300

まとめ - 裏書譲渡

手形債権が発生したり、消えたりするのと同じように、受取手形勘定が資産+として仕訳の左にきたり、資産ーとして仕訳の右にきたりすることに注目してください。
手形債務は当社に一度もでてきません。

約束手形 - 約束手形の受取_Q-048
当社は得意先に商品300を販売し、代金はハート社振り出し、当社宛ての約束手形を受け取った
約束手形 - 手形の裏書譲渡(※3級範囲外)_Q-049
当社は仕入先から商品300を仕入れ、代金は以前受け取った他社振り出しの約束手形を裏書きして支払った

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約束手形 - 約束手形の受取_Q-048
当社は得意先に商品300を販売し、代金はハート社振り出し、当社宛ての約束手形を受け取った

1/2

約束手形 - 手形の裏書譲渡(※3級範囲外)_Q-049
当社は仕入先から商品300を仕入れ、代金は以前受け取った他社振り出しの約束手形を裏書きして支払った

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次に、約束手形の割引きを確認しましょう。