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【図解】簿記3級 - 決算整理前残高試算表

試算表は、試算した表。

文字通り、 試算表とは、各勘定の数字をまとめた一覧表のことです。
試算表の貸借の合計が一致すれば、仕訳から総勘定元帳への転記が正確だったことを確認できます。
言い換えれば、 仕訳の貸借金額が一致していなかったり、転記が正確でなかったら、試算表の合計額が一致しません

試算表を作成したあとに、貸借対照表と損益計算書を作成することになります。
その前段階で、勘定の残高を一覧表にまとめ、転記の正確性を確認します。

試算表を作成するタイミングは決算前後の2回。

試算表を作成するタイミングには、2回ありました。

1回目は、決算整理仕訳を入れる前、2回目は、決算整理仕訳をいれた後です。 それぞれ別の試算表を作るわけではなく、2回目は1回目の試算表に(決算整理仕訳分の)更新をかけています。

最初に作る試算表のことを「 決算整理(残高)試算表 」、 更新後の試算表のことを「 決算整理(残高)試算表 」といったりします。

試算表には3つの種類がある。

試算表には、3つの種類があります。
1つ目は「合計残高試算表」、2つ目は「合計試算表」、3つ目は「残高試算表」です。

名前が似ていますが、合計だけを表すのか、残高だけを表すのか、その両方を表すのかの違いがあります。

これを見れば明らかなように、合計残高試算表だけ作れたらよいですが、試験ではわざわざこの3つの違いが問われたりするため、注意が必要です。

※合計残高試算表があれば、必要な情報は取得できるため、実務ではこの3つの違いすら意識することはありません。 ここで「実務では~」という但し書きが入ることや、検定試験で実務と乖離した内容を試験することそのものに違和感が残りますが、仕方がないのかもしれません。

1_合計残高試算表

合計残高試算表は、試算表に各勘定の「借方合計」と「貸方合計」、その差引である「借方残高」または「貸方残高」を集計した表です。

2_合計試算表

合計試算表は、各勘定の「借方合計」と「貸方合計」だけを集計した表です。

3_残高試算表

残高試算表は、試算表に各勘定の「借方合計」と「貸方合計」の差引である「借方残高」または「貸方残高」だけを集計した表です。

練習問題:勘定から試算表を作成。

次の各勘定に基づいて、1_合計残高試算表、2_合計試算表、3_残高試算表をそれぞれつくってみましょう。

1つ目の「合計残高試算表」は、このようになります。 各勘定のブルーとピンクのハイライトの箇所が合計残高試算表と関係があります。

2つ目の「合計試算表」は、このようになります。 合計試算表では、ブルーのハイライトの箇所のみを集計し、作成します。

3つ目の「残高試算表」は、このようになります。 残高試算表では、ピンクのハイライトの箇所のみを集計し、作成します。

決算整理前の試算表作成は、パズルのように、勘定の数字を試算表に当てはめてるだけでした。
次は、決算整理仕訳を確認しましょう。

※実際の試験でここの合計額を一致させようと奮闘するのは大変もったいないです。 そもそも不慣れな電卓を正確にたたくこと自体が難しいですし、ここが一致しても合否にほとんど影響しないため、時間をかけるべきところではありません。 そもそも実務では会計ソフトを使います。 仕訳の貸借が一致していれば、当然に、試算表の合計額も自動集計され、一致します。