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【図解】簿記3級 - 主要簿_仕訳帳と総勘定元帳

仕訳は、主要簿である「仕訳帳」に記録します。
仕訳帳と総勘定元帳のつながり をここで確認します。

仕訳帳

以下の取引があった場合の紙面を前提にした仕訳帳の形式と記載の内容は、図のようになります。

  1. 20X1年1月5日に、現金1000で会社を設立し、その全額を資本金とした
  2. 20X1年1月10日に、アゴヒゲ社より商品300を仕入れ、100を現金で決済し、残額の200は掛けとした
  3. 20X1年1月15日に、商品(仕入原価300)を600で売上げ、全額を現金で受け取った
  4. 20X1年1月20日に、日本政策金融公庫から運転資金として、600を借入れ現金で受け取った
以下は「 帳簿の仕組み 」でも触れましたが、念のため、再掲します。
1_右上の数字
仕訳帳のページ番号です。
2_摘要欄_左右
借方の勘定科目を左側に、貸方の勘定科目を右側に記載します。
3_摘要欄_諸口
同じ側に2科目以上の勘定科目が記入されるときは、1行目に「諸口」と記載します。
4_摘要欄_取引内容
勘定科目の下に、取引内容を記載します。
5_元丁欄
総勘定元帳に転記した際に、その転記先の勘定科目の番号を記載します。
1_右上の数字
仕訳帳のページ番号です。
2_摘要欄_左右
借方の勘定科目を左側に、貸方の勘定科目を右側に記載します。
3_摘要欄_諸口
同じ側に2科目以上の勘定科目が記入されるときは、1行目に「諸口」と記載します。
4_摘要欄_取引内容
勘定科目の下に、取引内容を記載します。
5_元丁欄
総勘定元帳に転記した際に、その転記先の勘定科目の番号を記載します。

総勘定元帳

仕訳帳に記録した仕訳は、総勘定元帳へ転記します。
総勘定元帳は、各勘定科目毎に仕訳の内容を集計する帳簿です。

以下に、1つ目の仕訳について、仕訳帳から総勘定元帳「現金」勘定と「資本金」勘定への転記を順にスライドにしました。
説明の便宜上、順番を記載しましたが、どこから記入しても構いません。

このようにして、2つ目以降の仕訳も各総勘定元帳へ転記していきます。

※総勘定元帳の摘要欄は初めから「相手科目」と「摘要」の2つを分けて記載する方がわかりやすいと思うのですが、今回参考にした書籍(Pageリンク作成)のどれも「摘要」だけでしたので、こうしています。
※上記の総勘定元帳は、実務でよく使う残高式です。日商簿記の問題を解くときは、標準式のT勘定を使うことが多くなります。これは都度、残高を計算する場合、プログラムでは一瞬ですが、手計算だと大変手間だからです。

この1つ目(20X1年1月5日)だけが記入された総勘定元帳の全体像は以下の通りです。
現金と資本金以外は何も記載されていません、グレーアウトしているのは、2つ目以降の仕訳を順次記載する場合の参考です。

ここで再度、総勘定元帳の記載内容について復習しましょう。

1_標準式

標準式は、T字型の勘定のように、左側を借方、右側を貸方として仕訳を転記します。
1_右上の数字
勘定科目の通し番号です。 勘定科目毎に1つの番号を割り振ります。 今回の例で用いた勘定科目は7つですので、1から7まで番号を振ります。
2_摘要欄
相手科目を記入します。
相手科目が複数の場合には「諸口」と記載します。
3_仕丁欄
転記元の仕訳帳のページ番号を記載します。
今回の例では、仕訳帳は1ページだけとしていますので、1としか記載していません。
標準式は、T字型の勘定のように、左側を借方、右側を貸方として仕訳を転記します。
1_右上の数字
勘定科目の通し番号です。 勘定科目毎に1つの番号を割り振ります。 今回の例で用いた勘定科目は7つですので、1から7まで番号を振ります。
2_摘要欄
相手科目を記入します。
相手科目が複数の場合には「諸口」と記載します。
3_仕丁欄
転記元の仕訳帳のページ番号を記載します。
今回の例では、仕訳帳は1ページだけとしていますので、1としか記載していません。

2_残高式

※標準式と同一の内容は省略します

1_残高欄
残高式は、各勘定科目のその時点の残高まで表示します。
2_借/貸
残高式の「借/貸」欄には、勘定残高が借方残高の場合には「借」と、貸方残高の場合には「貸」と記載します。
1_残高欄
残高式は、各勘定科目のその時点の残高まで表示します。
2_借/貸
残高式の「借/貸」欄には、勘定残高が借方残高の場合には「借」と、貸方残高の場合には「貸」と記載します。

4つの取引を順に転記する

最後に、4つすべての仕訳を仕訳帳から総勘定元帳に順番に転記してみましょう。

最初、総勘定元帳の形式に慣れないと思います。
慣れるまでに時間がかかるのは仕方ないため、忘れた頃にまたここに戻ってきて、スライドをパラパラすると思い出しましょう。
脳に必要な情報だとわかってもらうのに、3回くらいやれば、充分だと思います。
また、試験直前にここを見直すなどすると、そもそも長期記憶に格納する必要もないです。効率的に帳簿の仕組みは覚えていきましょう。

補足_総勘定元帳から残高試算表を作成

この4つの仕訳から作成される総勘定元帳から残高試算表を作成すれば、以下のようになります。
スライドを進めたらわかりますが、単に総勘定元帳の各勘定残高を残高試算表の該当の勘定科目のところに書き写すだけです。とっても簡単です。

※図が小さくスマホでは見にくいです。これは、総勘定元帳の各勘定と残高試算表の(位置)関係を強調するためです。